はじめに

五動真体操作術では、動作の“基礎”を何よりも大切にしています。
意外と見落とされがちな基本の動きこそが、すべての土台です。
私たちは「水平」を基準にした基礎作りに特化し、それぞれの個性を活かした応用へと自然につなげていくことを大切にしています。


常歩・二軸

『常歩』と書いて『なみあし』と読みます。
小田伸午教授(関西大学人間健康学部)・木寺英史教授(九州共立大学スポーツ学部)・小山田良治(五体治療院代表)の3名により作られた運動動作で、二軸動作とも言われています。
五体真体操作術では、この常歩・二軸の運動動作を継承することを主に考え、常歩・二軸の基礎を広く知っていただきたいと思っております。

写真(左・小田伸午教授 右・競輪 浅井康太選手)

左重心 KEEP LEFT program

2015年 競輪グランプリの覇者浅井康太選手。
彼の独特のフォームから、身体を単に左へ寄せると勘違いされがちです。
この左重心の根底には、左と右の役目を理解する必要があります。
これは、運動動作だけでなく日常の動作から意識することで、各競技など無理なく自然と結びつくようになっています。


LSDトレーニングの価値

五動真体操作術では、すべての選手・チームに対し「LSD(ロング・スロー・ディスタンス)」を積極的に導入しています。
“ゆっくり・長く・正しく動く”ことで、身体の感覚を取り戻し、運動神経やパフォーマンスの向上を目指します

野球肩・野球肘、痺れなどの運動障害にも、低速で丁寧に動かすLSDリハビリが大きな効果を発揮しています。
実際に、後縦靭帯骨化症で車いす生活だった田中厚二さんがLSDで回復した例もあります。

近年の猛暑下では、痺れや痙攣に悩まされる選手も増えていますが、LSDの導入により安全性を保ちながら、持久力・回復力・競技力の向上につながっています。

LSDは「動かないところを動かす」ための最も効果的なトレーニングの一つ。
私たちは正しい方法でLSDを実践し、選手一人ひとりの力を最大限に引き出すサポートを行っています。