1954年生まれ
東京大学教育学部卒
日本の心理学者
関西大学人間健康学部教授
人間・環境学博士
元日本代表ラグビーチーム・トレーニングコーチ
教え子にはプロスポーツ選手をはじめ多数、近年では2024年パリオリンピック陸上男子100M日本代表 坂井隆一郎選手がいます
前川隆治氏が、五動真体操作術を開設されました。五体治療院の小山田良治先生とのお付き合いは30年以上の長きにわたり、常歩、二軸動作の神髄を指導できる数少ない人です。常歩、二軸動作の研究会を通じて、私との交流も15年になります。小山田さん直伝の競輪選手の代表格がS級S班で活躍する浅井康太選手であるならば、小山田さん直伝の知識、知恵、からだの使い方を熱心に勉強され、真体操作術の指導者になられたのが、前川隆治氏であります。
からだの使い方は、個性はあっても基本は一つです。これが常歩、二軸動作の基本コンセプトです。浅井康太選手と前川隆治さんには、私が大学で担当するゼミと自転車部勉強会にお越しいただき、講義、講習会をしていただきました。浅井選手には、これまで選手として強くなってきた過程を踏まえて、からだの使い方の基本を実践を交えて講義していただきました。前川さんには、その手前の体の左右の役割、主観と客観のずれなど、からだの使い方の基本的理論の講義をしていただきました。
左重心と言われるからだの使い方の根底には、からだの左と右の役目が異なり、左右が別々の役割を成して一つの身体のを成していると理解する必要があることを前川さんから学生たちは知りました。ボールの投げ方、キック、スクラムの組み方、陸上部短距離選手の走り方など、左右で一つのからだの使い方の極意に触れた学生たちの目の色が変わりました。自転車部員の乗り方も、そのフォームから手足からの力の伝え方まで、まるで別人のように変化しました。
スポーツの練習時だけでなく、日常生活の立つ、座る、しゃがむ、歩くといった基本動作にこそ、そのただしいからだの使い方があり、それを練習していくのが常歩、二軸動作の根幹です。このことを会得された五動真体操作術を前川さんから指導していただくことで、浅井選手のように、スポーツ選手の運命が左右されることになると思います。一見強面のお顔の合間からもれるやさしい眼差しで相手のお気持ちを感じながらの、相手の心身に合わせた指導術は、常歩、二軸動作の習得を希望される選手だけでなく、指導者の方々にも是非触れていただきたいものです。